おひとり様な最後

「生まれてくる時と死ぬ時はひとり」という言葉があります。(一遍上人語録)
確かにそのとおりなのですが、どことなく寂しいですね。

少子高齢化の影響や、現代の家族の考え方が変わったこともあり、子どものいるいないに関わらず老後はひとりの世帯が多くなってります。

「おひとり様世帯」、いずれ自分もそうなるだろうと考えたくないかもしれませんが、後悔先に立たずとも言います。できるうちに計画や対策を考えておきたいですね。

老後の生活は、家族や夫婦でお互い助け合って生活しているうちは苦にも思わなかったことが、いざ独り身になると苦労することがあるのではないでしょうか。

もしそうなれば、お金を払って業者や知人など頼まなくてはなりません。

「おひとり様」になる前に検討しておきたい事をまとめてみました。費用に関しては今回省略します。

1,日常生活について
家族がいればできるけど独りになると苦労すること、ありませんか。

家事や住まいのちょっとしたこと。炊事洗濯、買い物、掃除、修繕、粗大ごみ出し、害虫退治などなど家族で助け合ってやっていることは意外と多くあります。

もし独りなら、自分でやるしかありませんが、どうしてもできないこともあるでしょう。その場合はお金を払って業者に頼んだり、知人にお願いしたりするしかありません。

自分ではどうしてもできないことをピックアップしておき、どこに連絡し、どれぐらいの費用がかかるのか調べておくのも良いでしょう。

2,身元保証等について
おひとり様生活で困った時のNo.1は病気やケガをしたときでしょう。

軽度の病やケガならいざ知らず、大きな事なら入院しなければなりません。そして入院するときは保証人が必要です。

同居の家族や近くの親戚がいれば頼めますが、縁故がない場合には苦労されるかもしれません。あらかじめ知人にお願いしておくにせよ、負担をかけないだけの費用や手続きの準備をしておきたいところ。

民間の身元保証をしている業者に頼むことも可能ですが、それなりの費用がかかります。

その他、財産についてどうするか、誰に頼むのかも考えて計画しておきましょう。最近では信託銀行の信託契約もありますがどんな内容か、どれぐらい費用がかかるのかも考慮しておきたいですね。

3,住まいについて
独りでの生活がしやすいようにリフォームしたり、住み替えたりする選択肢があります。

思い入れのあるお住いなら、手放さずに済む方法を検討しておきましょう。

例えば将来、庭木の手入れが難しくなりそうなら駐車場などに変更し、ご自身の手間や費用がかからないようするのも良いかもしれません。

また玄関先や室内を車椅子使用にしたり、お風呂やトイレを使いやすくしたりするリフォーム費用を用意しておくのも計画のひとつです。

この他、認知症が発症してしまった場合や亡くなった後の手続き、葬儀の形式や方法、お墓の管理、資産の分け方や自宅の処分方法など、必ず事前に計画がいるわけではありませんが、残された遺族や関係者の苦労を考えれば、できるだけのことはしておきたいものです。


このように「おひとり様生活」には検討しておきたいことが多くあります。

各ご家庭の状況により、ベストな計画は異なると思いますが、「いずれそうなる」という前提で今からできることをはじめてみましょう。


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