将棋やスポーツの世界と同じで、過去の記録は更新されるのがこの世の常なのでしょうか。
8 月 5 日
株式市場がブラックマンデー以来の過去最大の下落を記録しました。
大幅な下落の原因は、金利を追加で引き上げる日本銀行のコメントだったようです。 利上げが株価の下落につながる仕組みはさておき、この後の先行きについてさまざまな見解があります。
「この下落に理由はない。今後の日経平均株価は 5 万円になる」
「これは大暴落の前兆。今のうちに株式は全部売却すべき」
とまあいろいろな人がいろいろなことを予想しています。
とはいえ、根拠のない予想ばかりです。
もっともらしく、過去の歴史で起こったことを反芻して予測しているに過ぎず、エビデンスというには説得力がありません。
未来のことを予言することは誰にもできないのは周知の事実でしょう。
ところが、これをあたかももっともらしく話す人達がいます。経済アナリストとか証券の営業社員など、マーケット関係者の人たちです。
彼らは一番マーケットに振り回され、将来の予測はできないことを一番知っているはずなのに、なぜいかにも根拠があるような話をするのでしょうか。
過去のマーケットは
一時的な暴落ですぐに再上昇したときもあるし、そのあと何回も暴落して不景気に突入したこともあります。ようするに、どっちになってもおかしくない。
50:50 の確率です。
このことをマーケット関係者はうまく利用します、 どっちかの予測を発表して当たれば有名になるし、外れても「将来はそうなる」とでも言っておけばその時まで覚えている人はほとんどいません。
2 分の 1 で当たること
なので、たまたま運がいい経済アナリストは連続して当たります。
そうなると「あのアナリスト予想は当たる」ともてはやされたりします。
だから予想を発表して「損」はない。だからみんな好き勝手なことを言うんですね。
今回の急落と急騰の理由や今後の見込みはどうあれ、株式市場は数え切れないぐらいの思惑のなかで株価は決定します。だから、誰の予想がどうのとか関係なく、結局は多数決で株価を作っていくわけです。
だから誰が何を言おうとも、それはごく一部の人の意見です。